良さ日記

スパークリング麦ジュースをこよなく愛し、ホップとポップを嗜む男の「良い物」紹介日記。

本日の一曲「Self/la la larks」

友人のツイートで気付いた。

 

Spotifyにいつの間にかla la larksが来ていることに!

 

 

その昔、僕が所属していたMMTというバンドサークルの新歓で好きな音楽のジャンルの話をしていたとき、たまたま来ていた名前も知らないぐらいの大先輩が「そういう感じなら、school food punishmentも好きなんじゃない?」と言ってくれたのがきっかけでハマったsfp。

 

結局ライブなどには行けずじまいで解散してしまって残念に思っていたところに、ボーカルだった内村さんを中心にla la larksが組まれたと聞いたときはおお!と思ったのですが、Youtubeに誰かが上げたこのSelfのデモが1曲あるのを聴いただけで、その後は特別追うこともなかったんですよね……

 

もっとちゃんと情報追っとけば良かった!今聴くとやっぱり良い。

 

当時は今ほど有名人がツイッターで告知しているという文化がなくて、公式を見る癖もなかったのでそのままどう追えばいいか分からぬままになってしまったような感じでしたね。

 

アルバム版の方はまさにschool food punishmentの音だー!という感じでテンション上がりますね。シンセの音とかギターの歪ませ方とかがこれこれ!という気持ちになります。

 

FGOで色彩担当したという時期にせめて追っていればライブに行けたのに……!

 

いや、解散したわけじゃないですし気長に待ちましょう。復活ライブは絶対行くぞ!

 

 

 

 

 

 

2019年も概ねオタクでした。~Spotifyマイベスト振り返り回~

2019年が、終わっていく。

 

そんな中、Spotifyが話のネタにしてくれよ!と言わんばかりに2019年マイベストを勝手にプレイリストにしてくれていたので、見返してみた。

 

 

 

よく年末になると、「もう1年終わるの?早い!」なんていう人がいるけど、僕はあんまり同意できない。

 

いやいやいや。

 

ボヘミアンラプソディーが去年末から今年にかけてってほんとに言ってる?

 

2年前ぐらいの気持ちでいたわ。

 

あとは基本的にリステアニメ化ではしゃいでたなあという感じの上位陣かな、という気持ち。

 

その中でもやはりかぐや様という全くマンガがノーマークだったアニメに突如としてぶち殺されたんだな、こいつは……という感じがするのが1位のセンチメンタル・クライシス。

 

いやなんていうか、かぐや様を観ている層ってどのくらいなんでしょうね?リアル高校生とかああいうの読むのかな。

 

ただとりあえずアニメ制作陣が、僕ぐらい(1991年生まれ)と同じかちょい上をターゲットしてきた、というのは完全にわかった。

 

それはもちろん、あの完全に笑わせにきていたどっかで聞いたことあるようなBGMの数々である。

 

 

 ※この曲はイメージです

 

東京ラブストーリーは流石にギリギリがすぎるけど、冬ソナを母ちゃんが見てた層としてはドンピシャぐらいな気がする。うちの母ちゃんは見てなかったけど。

 

「なんちゃってラブ・ストーリーは突然に」が最終話花火回の一番良いシーンで流れた「これはギャグアニメだぞ!」という制作陣の声がはっきりと聞こえたような気がした。

 

それからマンガを最新巻まで読み漁ったけど、あのマンガの面白さはギャグとシリアスの切り替えの激しさ、そのジェットコースター感が真骨頂!という感じだったので、解釈としてとてもしっくりきた。

 

 コントでアンタッチャブルの柴田さんとか、東京03の飯塚さんがメチャクチャにキレてればキレてるほどボケが面白くなる原理に近い気がしますね。

 

真面目な空気が極まるほど笑っちゃいけないからこそ笑ってしまうというかね。

 

いいマンガです。

 

かぐや様は告らせたい 1 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)

かぐや様は告らせたい 1 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)

 

 せっかくだから貼っとこう。

 

あとはやっぱライブがあったねシリーズは余韻に浸ることが多いのでやっぱり強いですね。Trysailとか。今年は予定外のアンコールに出くわすことも多くて、そういう意味でもいい年でした。TWEEDEESのライブもとても楽しかった。

 

あとはいつまで聞いてんねんそれシリーズが名を連ねる中、プロメアあたりもすごかったですね。てかプロメアって本当に今年だった?まだ半年前って本当に言ってる?

 

映画のスクリーンがどんどん高性能になって微細な色合いを表現できるようになっていく中で、あの一見原色チックな色使いは本当に度肝を抜かれました。アニメってこんな可能性もあるんだ!という気持ち。

 

しかしそんな中でもしっかり見ると微妙な色合いがしっかりと分けて表現されている、と色使いのプロっぽい方の間でも絶賛されていたのは印象深いですね。

 

それにしてもナンバガのイギーポップファンクラブはどっから来たんだろ?まあランダムで流れてきたら飛ばさなかった気もするけど、にしたって透明少女の方が各方面のプレイリストに紛れ込んでた気がする。

 

一生のうちに一度ぐらいは生で見てみたいですね。

 

もっと雑食にライブに行こうと思った一年でした。

 

まだ終わらないけども、今年も最後までゆるりとお付き合いください。

 

音楽理論が必要とか不要とかいう議論に焦って下手な本買い漁るぐらいならDr.Capitalを見ろ。

すごいYoutuberを見つけてしまった。

 


米津玄師(Kenshi Yonezu)のLemon - Dr. Capital

 

まずサムネイルから情報量が多すぎる。

 

イケてる初老っぽいアメリカ人がくるくる回る放射状のクソダサ背景の前で7弦クラシックギターを抱え、その手前には明朝体で「ありがとうございます!」である。

 

情報の超新星爆発である。

 

しかしタイトルは米津玄師のLemonなのだ。つまり……どういうことだ?

 

たまらず開くと、「DrCapitalです。音楽博士やさかいにドクターやねん。」という、今日日本物の関西人が聞いたら血管が切れそうなコテコテの関西弁の挨拶が襲う。

 

なにをされているのか、という疑問にとらわれる間もなく、音楽の解説が始まる。

 

Lemonのコードとメロが如何に面白い構造をしているかということを、アニメキャラばりのコテコテの関西弁で解説をしてくれるのだ。音楽理論的な部分がほとんどわからなくても、コテコテの関西弁が君を混乱させてくれる。

 

その間も背景ではくるくると放射状の色が回っている。こういうのなんていうんだっけ?

 

それも実際に弾き語りながら、リファレンスも歌いながら交えつつ。

 

コードに関する知識がない?任せてほしい。


Dr. Capital's音楽理論講座:コード進行

 

それもコテコテの関西弁で、ドレミファソラシドしかわからない人間にも一から解説してくれている。

 

Wikipediaで読んだら20文字ごとにめまいを起こしそうな、コードによる感情表現をしっかり説明してくれているのだ!その後、こんなわかりやすい授業を大学時代に受けたかった。

 

それにしたって歌が上手い。それもそのはず。

 

ドクター・キャピタルは関西弁も喋れるアメリカ人で北テキサス大学(以前は南カリフォルニア大学)の音楽教授である。シンガーソングライターとして日本とアメリカで演奏活動もしている。

 Dr.Capital Youtube概要欄より

 

つまり、この動画は音楽教授の3分ばかりの授業が好きなJ-POPを例に受けられる、無料の講義だったのだ。

 

大学を出てからもっと興味のある授業を受けていれば……と思っている人にはもちろん刺さるし、今学生をやっている人で音楽に興味があるけど今いる大学では……という人にも

 

音楽を趣味でやっている人間のツイッターには、きっと定期的に音楽理論が必要とか不要とかいう議論が流れてくることと思う。

 

個人的にはコードワークが複雑な曲が好きなので知らなければと思いながらも、なかなか掘れずにいるのだが、まさにそういう人間の入り口としてうってつけの動画だ。

 

音楽理論を学ぼうと本をkindleでポチったは良いけど開きもしてない……みたいな人は、ぜひDr.Capitalを興味のある曲の解説から聞いてみてほしい。

 

コテコテの関西弁で頭がおかしくなるはずである。

 


スピッツ (Spitz) の チェリー (Cherry) - Dr. Capital

 

チェリーのカノン進行、切なくていいよね……

 

にしたって背景でおかしくなりそうだ。

 

それでは!

 

 

BUMPの軽めのファン歴13年の28歳男が初めてライブに参加した話。【後編】

さて、前回の続き。こっからは本当にいよいよアツい曲だらけのセトリですよ。今までもそうだったんだけど、よりいっそうね。

 

僕が一番恩恵を受けられる正面ステージに戻ってきての一発目は、望遠のマーチ。そんなことってあります?この曲は僕がライブに行けることになったaurora arcに付いていた、CDJ2017~2018のBDの中で、新しめの曲にも関わらず観ながら涙してしまった曲だ。

 

前回から一貫して主張しているのは「BUMPはとにかく俺のこと歌いすぎ問題」なんだけれど、こういうアップテンポでポジティヴさが根底にある曲って刺さるんだよね。根がポジティヴなのかもしれない。自惚れ。「羽根は折れないぜ 元々付いてもいないぜ」ってところが大好きすぎて。そう、前に進めなくなる理由なんて作らなくていいんだってこと。励ましがすぎる。「失うものはないとか カッコいいこと言えたら良いよな!」ががなるように、怒るように歌い上げられたのもポイントが高かったです。

 

からのGO。かと思いきや、イントロでメロディーフラッグを歌うというニクい演出も挟まり、混乱しているうちに「歩くのが下手って気付いた」と歌い出しがきた。思わず隣の友人とざわめいちゃいましたよ。だってメロディーフラッグですよ?これが何だったのかは後述。

 

グランブルーファンタジーのアニメOPでもあった曲。この曲はグランとかジータといった、「明らかにはなってないけど多分訳アリっぽいいかにもな主人公」のための曲じゃないと思った。これは「時間も金も限られてるし上を見るとキリがないけど、自分なりにソシャゲを楽しんでる何者でもない奴」にこそ刺さる曲でしょう。だから「ゴールに僕の椅子はない」「それでも急いで走った」「思いをひとりにしないように」なんだろう。「強くなくたって面白い」と思えればいいと彼らが歌ってくれた日から、僕はちょびちょびとグラブルを触るようになりました。触らない日も多いけど。キャラクターとかは本当に魅力的なゲームですよね。賛否も多いローアイン周りを中心に愛でております。ただ同じ武器を3本も6本も要求してくるのはハクスラ愛好家としてはちょっと意味わからない。強いの一本あれば良くない?

 

ちょっとずれましたね。次に演奏されたのはSpica。最近のBUMPはライブを意識して、踊れるようなナンバーが多いというのは前回から言ってることですけど、この曲も2stepチックなドラムに、スクラッチにも聴こえるギターのカッティングがクラブミュージックっぽいアプローチだなと感じます。でもすごい勢いでピュアなラブソングだった。これは恋。あとやっぱシンガロング出来るパートが絶対あるんだよね。

 

rayはBUMPの新スタイルを象徴するような曲だった。長らく音沙汰のなかったBUMPが初音ミクを引っさげて「お別れしたのはもっと前のことだったような」と歌い出した時の衝撃は凄かった。この曲はBUMPの数少ない「BUMPのことだけを歌ったように聴こえる曲」だと思う。最後のリリースからの変化というか、それまでの心境を綴ったような曲だと。そのうえで「○×△どれかなんて 皆と比べてどうかなんて 確かめる間も無い程 生きるのは最高だ」と歌い上げるのは流石ですほんと。

 

新世界はちょっとすごい。BUMPにこんなあっけらかんとしたラブソングがあっただろうか?「ベイビーアイラブユーだぜ」なんて20代の藤原基央氏に聴かせたら卒倒するんじゃねえかな。それだけ歳を取ると丸くなるというか、人生に対してハッピーな見方が出来るようになるっていうのはでも結構聞くよね。ディズニー映画がやたらと楽しめるようになったり。それにしたって「ベイビーアイラブユーだぜ」は一緒に歌ってて楽しすぎる。愛がコールできて皆で歌えるパートだなんて画期的な発明である。

 

アルバムとしても終盤に差し掛かり、次ぐらいで終わりだろうか……と考えていたところに聴こえたのが「supernova」のストロークだった時の気持ちが分かるだろうか。「ランラララーラ ヘイヘイヘーエイ」なんだぞ。「ランラララーラ ウォウウォウウォーオウ」だぞ。BUMPライブ歴の長い友人もちょっとびっくりしてた。こういうのをココでぶっこんでも良いのか!という驚き。もう一つ理由があったんだけど、それは後述。この曲についてこれ以上語るのは野暮だろう。

 

正規のセットリスト上のラスト曲は、アルバムラストでもある「流れ星の正体」だった。この曲は正直、このライブで聴く前と聴いたあとでかなり印象が変わった曲だ。もちろんいい曲なんだけど、すごく突出して良い!という感情を覚えたわけでもない。この曲の真髄はラスト1分、ドラムが延々と4ビートを刻みはじめてからなのだと知った。圧倒的に、言葉通り全てを伝えようとするようなパワープレイ。そしてその振動の中でも透明度を失わないボーカル。全てを置いていくというツアーラストらしいMCは、その実嘘ではなかったと知った。このラストのためにアルバムがあったのだとさえ思うほどに。

 

そしてアンコール。正直なところ、昨今のアンコール既定路線にはなんだかな、と思わなくもないのだけれど、そんなこと言ったって好きでライブに来てるのだからもちろん、アンコールがない方が良かったと思ったことは一度もない。ただ、アルバムツアーを銘打っておきながらアルバムリード曲を残す、みたいな見え透いたアンコールはちょっとだけ気持ちが冷めてしまうというだけのことである。しかしこのアンコールはアルバムラスト曲を締めてのアンコールだ。なんの懸念もないし、あと何をやるかも全くわからない。これがアンコールだよ、と思いつつ、「supernova」のシンガロングを歌ってアンコールするんだということを教わり、いつまでも歌声の合わない東京ドームの広さを味わっていた。

 

アンコール1曲目は「バイバイサンキュー」。そんなノーマークなカップリングある?「バイバイとかサンキューとか」って歌われるまで曲名が思い出せないぐらいだったわ。それにしたってどの曲もライブ初聴きの僕はともかく、往年のファンは嬉しい選曲なんだろうな、と勝手に推し量ってみた。「ひとりぼっちは怖くない」と言い聞かせるような歌詞が、いかにもバンド始めたてで不安しかなかったのだな、というのが伝わってきていい。

 

そして2曲目はガラスのブルース。これは正直なところ、待ってました!となった。ユニゾンで言えば「フルカラープログラム」に相当する、ライブ常連の初期の名曲だと勝手に思っているからである。情景が浮かぶ、ストーリー路線のBUMPの原点にして頂点だ。でもそんな曲も初見なのが幸か不幸か分からぬまま、ガラスの目をした猫になった俺は歌い続ける。ガラスの目をした猫が星になったところで涙もこぼれるが、そんなことは全く意に介さず歌う。今日しか聴けない歌詞のアレンジも聞き逃さないようにしながら。今からシンデレラガールズのライブに初めて行って、「お願い!シンデレラ」を聴く人もこんな気持になるのかしら。

 

これで終わりだろう、という空気の中、ここからひとりステージに残った藤原氏が「魔法みたいな夜だったな」とMCを始める。随所で「ツアーラストの今日を終わりたくない」という彼の気持ちはバシバシと伝わってきていたのだけれど、それが爆発したような感じだった。そうして語ったあと、一言。「こんなにしゃべるならもう一曲やれって話だよな。」僕はそれを自虐的なジョークだと思ったのだけれど、どうも本当にもう一曲やるらしい!この展開には本当にびっくりしたし、こんなアンコールは初めてだ。ダブルアンコールがあったライブには何度か立ち会ったけれども、誰よりもバンドのリーダーが一番終わってほしくないライブだなんて!本当に熱い気持ちのまま、ソロから始めるのにぴったりなスノースマイルが始まったのである。Tシャツを投げて上裸のままのチャマや、Tシャツを着直した増川氏がステージに戻り、バンドになる。これがホーム感ってやつなんだろうか。

 

スノースマイルが終わったのもつかの間、「もう一曲いけるんじゃない?」とまだまだ終わらせたくない基央氏。それを聞いて頭を抱えるチャマ。本当に誰にもわからない展開の中、花の名が始まり、ギター増川氏はギターを忘れて2番からようやく思い出した。その実、花の名のメロディーを汲んだ、藤原基央氏が僕たちに対して感謝を歌詞にして歌ってくれているような感じだった。ほとんど歌詞変わってたし。MCでも言っていた「一緒に歌ってくれたことへの感謝と、そうしたことがリスナーの糧になってほしい」という感じの内容だった……気がする。もういっぱいいっぱいであんまり覚えてないや。

 

そうして再び藤原基央氏以外が帰っていき、再びMCがはじまる。「魔法みたいな夜だったよな。」無限ループって怖くね?なんて思いつつも、そこからは違う内容に。「でも魔法なんかじゃねえんだよ。俺達の音を目印に、俺達とお前らの待ち合わせが上手くいっただけの、普通の日なんだ」と。つまりそれってメロディーフラッグってことだったんだ……あのアレンジにはそういう意味があったんだ……

 

そんな風に最高だったライブがいよいよ終わろうとしたとき、事件は起こったのである。まだ僕たちとのコミュニケーションが足りなかった(推定)藤原基央氏が、グッズを投げるように、フタの開いたペットボトルを投げたのである!その中の水が尾を引く様子はまるで「流れ星の正体」のようで……ペットボトルは僕の友人の前の席に着弾し、残った水が僕らを襲った。11月なのにビショビショになれるライブとか前代未聞だぜ。

 

f:id:along1366:20191119042210j:plain

飛んできたペットボトル

最後まで僕らを騒がせたまま、ライブは終わったが、むしろこれは始まりにすぎない。ちょっと出しをされたメロディーフラッグをきちんと聴くという新たな使命が生まれたのだから。

 

f:id:along1366:20191119042214j:plain

こんなに近かった。お疲れさまでした。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

BUMPの軽めのファン歴13年の28歳男が初めてライブに参加した話。【前編】

BUMP OF CHICKENというバンドを知っているだろうか。なんて書き出しを使ったら、「何をバカなことを」と言われそうなバンドである。

 

多分、僕と歳が近いオタクの読者の皆さんは、多かれ少なかれ音楽の趣味でBUMPを通った人が多いのではないかと思う。

 

僕もそういう層の一人である。

 

好きなアーティストは、ライブに行きたくなるものだ。しかし今までそういう機会はなかった。

 

理由はおそらくふたつ。ひとつは「一般的なアーティストはファンクラブに入るか、アルバム発売から一週間程度の先行応募期間に応募し、チケットを勝ち取らなくてはならない」ということ。なんのファンクラブにも入ったことがなく、発売日当日にアルバムをきちんと買っていたかと言われると怪しい人間である。行ったことがないのも仕方ない。

 

もうひとつは「今まで周囲にBUMP好きと認識されてこなかった」ことだろう。ライブを当てて誘う相手は、仲が良くてそのアーティストが好きなやつが一番良い。そういう人間だと、今までたまたま思われてこなかったということだ。

 

そんなわけで、aurora arcのアルバム先行を幸運にも引き当て、更に幸運なことにAブロック7列という二度とないであろう神席を引き当てた、初めてライブを見る男のありふれたレポートである。

 

セトリはこちらを参考にしてほしい。私も大いに参考にして記事を書かせていただく。

www.yawarakai.com

 

1曲目のaurora arcは、アルバムタイトルと同じでありながら歌のない、Mr.Childrenの「It's a wonderful world」でいえば「overture」にあたるという、ちょっと変わった曲である。序曲とでも呼ばせていただこうか。アルバムタイトルにこういう曲を当てているのは僕は少なくともあまり見たことがない。

 

序曲があるタイプのアルバムツアーは、1曲目はそれで始まるだろうと言う予測がつくので、心の準備はしやすい。あとは1曲目がフェードインなりで静かに始まるタイプの曲のときもだ。ユニゾンのツアー「CIDER ROAD」は多分全部「to the CIDER ROAD」で始まっただろう。ミスチルの「I♡U」ツアー東京ドームは「LOVEはじめました」で始まって度肝を抜かれたけどな!

 

まあそんなわけで、落ち着いた気持ちで始められるかと思いきや、全然そんなことはない。

 

いわゆる神席を引いたことがある人は分かるだろうが、例えばアイマス系のライブで演者がよく見えると「かわいい」とか「かっこいい」とか、そんな感情が湧いてくる。

好きなコンテンツなのだから極めて自然であろうが、この感情を10年以上持ち越し、熟成させるとどうなるか。

 

「実在したんだ……」になるのである。

 

このときでもまだBUMPというバンドの実在感は薄いままである。「こんないい席をもらっておいてなんだてめえは」とか言われそうだが、これが10年間、生に触れてこなかった反動なのである。

 

続く曲「Aurora」はアルバムリード的な立ち位置の、ダンサブルなナンバーだ。高校生の時に聴いていたのを旧BUMP、RAY以降を新BUMPとするなら、新BUMPを象徴するような曲調である。歌詞に確かな藤原基央を感じつつも、まだどこか信じられない、こんないい席でBUMP OF CHICKENを観ていいのか?という気持ちのまま、隣の友人が大サビ前のクラップを準備する。

 

パパンと気持ちよく手を叩いた次の瞬間、途端に吹き出す銀のテープ。驚いて見上げる僕。この瞬間、魔法のような気持ちになったのだ。

 

そして虹を待つ人。rayと並んでRAYをリードするシングルである。この曲は「そのドアに鍵はない」というフレーズをはじめ、藤原氏が一貫して語ってきた「勝手に閉じこもって出ようとしないだけで、出ようと勇気を出せば外に出られる」というモチーフが使われる。こんな歌詞をこんなに刺してくるのは藤原基央しかいない。だんだんと、目の前にいるのがBUMPかもしれない、という気持ちになってきた。

 

そして続くナンバーこそが天体観測である。今更好きだとか嫌いだとか、そんなことを言うのも野暮ったいような曲だ。この曲が始まった瞬間、僕の目の前にいたバンドは確かに「BUMP OF CHICKEN」になった。10年余りの点が線で繋がった瞬間である。初めてでも全てソラで言えるアドリブを歌いながら、僕はそれを噛み締めていた。

 

次に演奏されたシリウスで、ようやくこれがaurora arcのツアーであったことを思い出した。これもお得意の、「ファンタジーなアイテムをほとんど出していないのにファンタジックなストーリーに聴こえる、でも確かに俺のことを歌っている」曲である。BUMPが好きなのは、つまるところ、「お前は生きているだけでカッコいい主人公だ」と人生を全肯定してくれるからなのだろうと思う。ライトノベルに感情移入出来れば、同じ効用が或いはあったのかもしれないが。

 

突然聞き覚えのあるコード進行が聴こえ、続いて聴き間違うはずのないギターのリフが流れる。車輪の唄である。何を隠そう、この曲は僕にとって「音楽だけで泣くことが出来る」という原体験の曲である。何度も聴いたストーリーなのに、噛み締めながら聴く。涙が溢れてくる。そんな中でも「サビのサステインマシマシのギターはやっぱライブじゃ出ないんだな」なんてことを考えていた。それがなくとも2番からは気にならないまま涙していたけど。

 

Butterflyも新BUMPどっぷりの曲だ。しかもEDMチックなビルドぽいシンセまで入っている。こう考えてみると、ライブのために踊れて、しかもシンガロング出来る曲を狙って作ってくれているのではないかという気持ちになる。BUMPは求められればどこでもソラで歌えるような、寄り添うようなメロディーの曲ばかりだが、最近は特にそういう傾向が顕著なのかもしれない。

 

記念撮影はフルで流れるONE PIECEの学園ifのPVがバックで大きく流れ、見入る。ワンピースは正直なところ逆張りで読んでこなかったオタク(でもアニメは空島まで観ていた)なのだが、ここまで来るともはや今でも言語化不能な感情に襲われて画面を見つめていた気がする。ワンピース今からでも読んだほうがいいでしょうか。

 

これも語りかけるような歌い口がBUMPらしい「話がしたいよ」は、「語りかけられているはずなのにいつの間にか自分が語っているかのような気持ちになる」BUMP曲である。身も蓋もなく総括するなら「それって俺のことじゃん」の塊こそがBUMPなのだが、全く巧妙な曲だ。しかしそんな頭を回している余裕など現地にはなく、藤原さんが俺だったり俺が藤原さんだったりするのみだ。そしてラララのシンガロング。歌わせてくれるんだよねBUMPは。それで俺の曲になってしまうわけ。

 

それが終わると唐突に4人がステージを降り、通路のリスナーにファンサをしつつどこかへ移動。いつの間にかもうひとつのステージが出来ていて、どの席も神席になるような配慮がされている。こういう流れはオタクコンテンツだけのものではないんだな、などと妙に感心していると、聴き間違えるわけのない歌い出し。「真っ赤な空を見ただろうか」だ。

 

「真っ赤な空を見ただろうか」を知っているだろうか?「涙のふるさと」のカップリングで収録されていた曲だ。「二人は二人だったから出会えた」という、人類補完計画を真っ向から否定する曲である。これが「カップリングはシングルのおまけ」というそれまでの認識をぶっ壊した初めての曲だったはずだ。それまでは「昔のシングルのカップリングまで追う必要はない」と思っていたのだが、それが大きな間違いだと気付かされた。そんな曲である。そんな曲だけれども13年前の大好きなB面曲が聴けると誰が思うだろうか?俺は涙した。

 

続くリボンも島での演奏。カルマを彷彿とさせるガラス玉が登場しつつも、これはBUMPというバンドの曲だろうと確信させるちょっと変わった曲だ。俺の話ではないかもしれないけど、藤原さんが情感を込めれば世界がそこにある。島の4人が映るたび、嬉しくなる曲である。

 

ごめん、まだセトリ半分ぐらいなんだけど長くなりそうだから二つに分けます。続きはまた次回!明日のリステの前に一度前に体験したライブを言語化しておきたかったんだよね。

 

 

 

 

 

【秋M3告知】のんべえたちがコンビニおつまみをオススメする薄い本の3冊目が出ます。【セットで買える!】

珍しくまともに告知としてブログを書く。

 

のんべえたちがコンビニおつまみをオススメする薄い本、という同人誌を出している。

 

これはタイトルにだいたいのことが書いてあるので中身の説明は不要であろうが、要は宅飲みをオススメする本である。

 

昨今のコンビニ惣菜の進化は本当に目覚ましいもので、近所にセブンが1つしかなくても、1週間同じものを食べずに済む。*1

 

そんなコンビニ惣菜の中でも、特に美味しく、また酒に合うと思ったものを個々人で持ち寄り、レビューしてしまおうという企画である。

 

なんとも普通じゃないかという気もするが、特筆すべきはこれを音楽・メディアミックス同人即売会「M3」で、音楽とともに頒布してしまおう、というところなのだ。

 

なんとも運営に怒られても仕方のないギリギリのラインの気もするが、有り難いことにまだそのような声は掛けられていない。それ以来も闇鍋庵はM3全通を維持しているのである。

 

 

f:id:along1366:20191026012639j:plain

コンビニおつまみをオススメする薄い本3の表紙である。いつきりくさんの絵はいつも美しい。

この素晴らしい表紙もさることながら、中身もオススメとなっているので、秋M3に足を運ばれる人は是非一部手にとっていただきたい。

 

単品で500円、CDとセットで1000円となる予定だ。

 

サンプルも置いておこう。

 

f:id:along1366:20191026013257j:plain

f:id:along1366:20191026013316j:plain

f:id:along1366:20191026013325j:plain

f:id:along1366:20191026013333j:plain

気に入ったら是非。

う-07b、闇鍋庵によろしく!

 

 

*1:ここはサンティーノ・ダントニオ風に。何、わからない?すぐにジョン・ウィックチャプター2を見るんだ。

ジョン・ウィック3を観て、パラベラムの意味を初めて知ったやつだいたい友達。

ジョン・ウィック3、観てきました。

 

johnwick.jp

 

なんかしらずしらずのうちに結構人気が出ていたみたいで、うちの近所のTOHOシネマズでも日に2回上映しているという。アクション映画好きにはかなり周知されてきたみたいですねえ。

 

まあキアヌ・リーブスが銃で人を殺すというだけで面白い人種、人類の4割はいると思うのでもっと評価されてもいいとは思います。

 

でもやっぱりジョーカーの方がTLでは話題をよく見ますね。やっぱりストーリーの出来に色々言いたいというか、なんとなく読めてるものを見るよりも自分が好きかどうかわからないものを観に行くほうが人間ワクワクするんでしょうかね。

 

僕も時々「このアーティストでこの曲名ならどうせ良いでしょ現象」起きて、5日ぐらい新譜を放置したりすることがよくあったので気持ちはわかります。Spotifyに入ってからは勝手に流してくれるのでそんなこともあまりなくなりましたけど。

 

じゃあなくて、ジョン・ウィックの話でした。

 

ネタバレとか全然重要じゃないタイプの映画だと僕は思いますが、一応そういうの気にする人はこの先を読まないように!

 

続きを読む